室内楽コンサート
先日はクラリネット・チェロ・ピアノによるコンサートを聴きに行きました。100席ほどの小さな会場でしたが、演奏者の表情や息づかいがよく伝わりました。
今の時代、CDやインターネットを通じてたくさんの楽曲を視聴することができます。便利ですし、上手く使えば良いヒントが得られると思います。しかし生の演奏を聴くことでしか得られないこともたくさんあります。
目の前の演奏に神経を集中させて聴くことを繰り返していると、耳が育って《聴ける音》が増えてきます。その感覚は語学の習得と似ているかもしれません。
生まれた時にはよくわからない日本語も、毎日聞き続けることで発音の違いや言葉の違いがわかるようになります。そして単語のアクセントのつき方を覚えていき、文の抑揚のつけ方を覚えていきます。もっとよく聞き分けられるようになると、同じ言葉や文でも地域によって変化するイントネーションの違いまでわかるようになります。これは私たちが日本語に対して “聞ける耳” を持っているからです。
楽器から鳴る音に対しても同じです。聴ける音が増えることによって【こんな音を出したい！】と求める音も増え、奏でる音楽はどんどん豊かになっていきます。
小さなコンサートでも構いませんし無料のコンサートも色々な場所で催されていますので、ぜひ生の音を聴く機会をたくさん持ってもらえたらいいなと思います。
